こんにちは。
香川県高松市「ABUKU COFFEE & LATTEART」店主です。
カフェラテの表面にアートチックな模様が浮かんでいると、
「キレ~!!」とか「すご~い」
という感想が口をついて出てきますよね。
極論を言ってしまえば、その瞬間「あっ、きれいだな」とその人が反射的に思ったら、美しいということだと思います。
しかし、自分自身でラテアートを描き、ラテアートと長く付き合ってくる中で、はじめの頃に比べて美しさの捉え方が変わってきたのを感じました。
筆者は、初心者の頃から全国のラテアートを飲み歩き、やがて大会に出場してみたいと思うようになり、世界大会に5回連続で出場しました。
素人からラテアーティストへ
その経緯で変わってきた感じ方を、お読みいただいた皆様に少し共有できたらなという思いで書いていきたいと思います。
1.美しいラテアートとは
まずはこちらをご覧ください。

どうでしょうか(笑)
いや、きれいなんです。
スイーツと並べて撮ったり、斜めの角度からいい光の加減で見たらアーティスティックな印象も受けます。
右斜め下の角度から見たら、たぶんきれいに見えるでしょう。
当時私がこれを描いた時も、「きれいなのできたんじゃね?」と自画自賛していた記憶はあります。
しかし、左から見たときには、カップ右下の白くモヤがかった部分が汚らしく見えます。
真上から見れば、リーフの上の部分が左に傾いているのが目立ちます。
また上から見れば、上の空間に茶色が多いこと、葉っぱ上部が白い塊になっているのも気になります。
とある ”あばたもえくぼ” な条件下で見たときに、きれいだと感じる美しさに過ぎないと、いま冷静に見ると思います。
きれいさや美しさを模索しながら、1年ほどインスタグラムを先生に、見おう見まねで練習したものがこちらです。(この頃はまだ大会には出場していません)

2.ラテアートの大会
前提として、写真は真上から撮影。
大会の写真選考は、それが条件となっていることがほとんどです。
1章で述べたように、斜めから撮ったラテアートがきれいだと感じるのは、「その角度だけきれいに見える」というある種の ”ごまかし” を含んでいます。
多くのお客さんに提供することを条件としたときには、普遍的な美しさを求められます。
ラテアートの美しさを考えたときに、この ”普遍的な美しさ” が淹れる手としても飲む側としても求める美しさなのかなと思います。
ラテアートをしている人たちは、一度真上から写真を撮ってみると、いかにいつもの写真と見え方が違うか感じると思います。

多くの大会では、バランス、コントラスト、難易度(ちゃんと完成しているものに対して評価される)の3項目が評価に大きなウエイトを占めています。
①バランスは
上から見たカップの丸型に対して、アートがバランスよく配置されているか
アートだけを見たときにバランスが取れているか
が評価されます。
②コントラストは
白と茶色の線が明確に識別できるか(白と白の線の間がぼやけた茶色になっていないか)
ようするに「浮かしたいときに必要な分だけ白い泡を浮かすことができているか」、浮かしたくないところに不本意に白を浮かすことがない注ぎのコントロールを主に評価しているのだと思います。
これは一流を評価するうえで納得できる項目かなと思います。
③難易度は
アートを作るために何投要したか
作り上げるうえで容易に習得できない高度な技術を要しているか
などが評価されます。
ただし、いくら手数が多いアートを描いたとしても、意図したと思われるものになり得てなかったら、それは誰にでもできてしまう簡単なアートとみなされてしまいます。
大会で評価される項目は、おおむねどこから見ても美しく、難しいことを思い通りに表現できているか、という普遍的な美しさ(すごさ)を追求しており、そこが結局は最終的にはたどり着く”美しさ”なのかなと思います。
また、ラテアートをアートとしてだけでなく、お客さんに提供するドリンクとして、スピードや清潔さ・味を評価する大会もあります。

3.ABUKUが表現する美しさ
ABUKUではこのように大会で評価されているような美しさをメインに表現いたします。
とはいえ、常に100%ベストな完成度で描けるわけでもありませんし、大会の評価だけを追求しすぎても、柔軟さに欠ける印象を持ったアートになってしまいがちです。
そのあたりは良い塩梅を求めてやっていけたらなと思います。
お客さんの目の前で描く臨場感をぜひ店舗でお楽しみください。
